ミカ書

1 悲しいかなわたしは夏の果物を集める者のようにぶどうの残りを摘む者のようになった。もはや、食べられるぶどうの実はなくわたしの好む初なりのいちじくもない。
2 主の慈しみに生きる者はこの国から滅び人々の中に正しい者はいなくなった。皆、ひそかに人の命をねらい互いに網で捕らえようとする。
3 彼らの手は悪事にたけ役人も裁判官も報酬を目当てとし名士も私欲をもって語る。しかも、彼らはそれを包み隠す。
4 彼らの中の最善の者も茨のようであり正しい者も茨の垣に劣る。お前の見張りの者が告げる日お前の刑罰の日が来た。今や、彼らに大混乱が起こる。
5 隣人を信じてはならない。親しい者にも信頼するな。お前のふところに安らう女にもお前の口の扉を守れ。
6 息子は父を侮り娘は母に、嫁はしゅうとめに立ち向かう。人の敵はその家の者だ。
7 しかし、わたしは主を仰ぎわが救いの神を待つ。わが神は、わたしの願いを聞かれる。
8 わたしの敵よ、わたしのことで喜ぶな。たとえ倒れても、わたしは起き上がる。たとえ闇の中に座っていても主こそわが光。
9 わたしは主に罪を犯したので主の怒りを負わねばならないついに、主がわたしの訴えを取り上げわたしの求めを実現されるまで。主はわたしを光に導かれわたしは主の恵みの御業を見る。
10 「お前の神、主はどこにいるのか」とわたしに言っていた敵はこのことを見て恥に覆われる。わたしの目はこの様を見る。今や、敵は路上の泥のように踏みつけられる。
11 あなたの城壁を再建する日それは、国境の広げられる日だ。
12 その日、人々はあなたのもとに来るアッシリアからエジプトの町々までエジプトからユーフラテスまで海から海、山から山まで。
13 しかし、大地は荒れ果てるそこに住む者の行いの実によって。
14 あなたの杖をもって御自分の民を牧してくださいあなたの嗣業である羊の群れを。彼らが豊かな牧場の森にただひとり守られて住み遠い昔のように、バシャンとギレアドで草をはむことができるように。
15 お前がエジプトの地を出たときのように彼らに驚くべき業をわたしは示す。
16 諸国の民は、どんな力を持っていてもそれを見て、恥じる。彼らは口に手を当てて黙し耳は聞く力を失う。
17 彼らは蛇のように地を這うもののように塵をなめ身を震わせながら砦を出て我らの神、主の御前におののきあなたを畏れ敬うであろう。
18 あなたのような神がほかにあろうか咎を除き、罪を赦される神が。神は御自分の嗣業の民の残りの者にいつまでも怒りを保たれることはない神は慈しみを喜ばれるゆえに。
19 主は再び我らを憐れみ我らの咎を抑えすべての罪を海の深みに投げ込まれる。
20 どうか、ヤコブにまことをアブラハムに慈しみを示してくださいその昔、我らの父祖にお誓いになったように。
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7
章の終わり
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