アモス書

1 イスラエルの家よ、この言葉を聞け。わたしがお前たちについてうたう悲しみの歌を。
2 「おとめイスラエルは倒れて再び起き上がらず地に捨てられて助け起こす者はいない。」
3 まことに、主なる神はこう言われる。「イスラエルの家では千人の兵を出した町に、生き残るのは百人百人の兵を出した町に、生き残るのは十人。」
4 まことに、主はイスラエルの家にこう言われる。わたしを求めよ、そして生きよ。
5 しかし、ベテルに助けを求めるなギルガルに行くなベエル‧シェバに赴くな。ギルガルは必ず捕らえ移されベテルは無に帰するから。
6 主を求めよ、そして生きよ。さもないと主は火のようにヨセフの家に襲いかかり火が燃え盛ってもベテルのためにその火を消す者はない。
7 裁きを苦よもぎに変え正しいことを地に投げ捨てる者よ。
8 すばるとオリオンを造り闇を朝に変え昼を暗い夜にし海の水を呼び集めて地の面に注がれる方。その御名は主。
9 主が突如として砦に破滅をもたらされるとその堅固な守りは破滅する。
10 彼らは町の門で訴えを公平に扱う者を憎み真実を語る者を嫌う。
11 お前たちは弱い者を踏みつけ彼らから穀物の貢納を取り立てるゆえ切り石の家を建ててもそこに住むことはできない。見事なぶどう畑を作ってもその酒を飲むことはできない。
12 お前たちの咎がどれほど多いかその罪がどれほど重いか、わたしは知っている。お前たちは正しい者に敵対し、賄賂を取り町の門で貧しい者の訴えを退けている。
13 それゆえ、知恵ある者はこの時代に沈黙する。まことに、これは悪い時代だ。
14 善を求めよ、悪を求めるなお前たちが生きることができるために。そうすれば、お前たちが言うように万軍の神なる主はお前たちと共にいてくださるだろう。
15 悪を憎み、善を愛せよまた、町の門で正義を貫け。あるいは、万軍の神なる主がヨセフの残りの者を憐れんでくださることもあろう。
16 それゆえ、万軍の神なる主はこう言われる。どの広場にも嘆きが起こりどの通りにも泣き声があがる。悲しむために農夫が嘆くために泣き男が呼ばれる。
17 どのぶどう畑にも嘆きが起こる。わたしがお前たちの中を通るからだと主は言われる。
18 災いだ、主の日を待ち望む者は。主の日はお前たちにとって何か。それは闇であって、光ではない。
19 人が獅子の前から逃れても熊に会い家にたどりついても壁に手で寄りかかるとその手を蛇にかまれるようなものだ。
20 主の日は闇であって、光ではない。暗闇であって、輝きではない。
21 わたしはお前たちの祭りを憎み、退ける。祭りの献げ物の香りも喜ばない。
22 たとえ、焼き尽くす献げ物をわたしにささげても穀物の献げ物をささげてもわたしは受け入れず肥えた動物の献げ物も顧みない。
23 お前たちの騒がしい歌をわたしから遠ざけよ。竪琴の音もわたしは聞かない。
24 正義を洪水のように恵みの業を大河のように尽きることなく流れさせよ。
25 イスラエルの家よかつて四十年の間、荒れ野にいたときお前たちはわたしにいけにえや献げ物をささげただろうか。
26 今、お前たちは王として仰ぐ偶像の御輿や神として仰ぐ星、偶像ケワンを担ぎ回っている。それはお前たちが勝手に造ったものだ。
27 わたしは、お前たちを捕囚としてダマスコのかなたの地に連れ去らせると主は言われる。その御名は万軍の神。
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